この芝大神宮は約1000年前の平安時代・一条天皇の御代に創建されたという由緒ある歴史を有した社です。
三重県 伊勢神宮にて奉斎される天照大御神(内宮)と豊受大御神(外宮)の御分神を奉斎した神社であることから、古来、「関東のお伊勢様」とも呼ばれ、その盛況ぶりが今尚、息づいております。
以下では、この芝大神宮でいただける御朱印の種類や値段(初穂料)と、もらえる場所などについてご紹介しています。ウフ
項・一覧
芝大神宮でいただいた御朱印の種類一覧!
芝大神宮でいただける御朱印(7種類)
①「芝大神宮(平時)」の御朱印
②「日光杉並木古材の御朱印帳」を購入したときにすでに書かれている御朱印
③「太良太良まつり(だらだらまつり)(9月)」の御朱印
④「歳旦祭祈願(1月)」の御朱印
⑤「東京十社めぐり」の御朱印
⑥「朔日祈願」の御朱印(書き置きのみ)
⑦番外「讃岐小白稲荷神社」の御朱印(境外、兼務社)
それでは以下にて写真付きでご紹介しましょう!
芝大神宮でいただける御朱印の種類・初穂料(値段)
①「芝大神宮(平時)」の御朱印
- 初穂料(値段):500円
この御朱印は芝大神宮の何もイベント行事がない時の、いわゆる平時に授与されている御朱印になります。
右端に「奉拝」と墨書きされ、その上から「芝神明」の朱印が押印されています。
その下には「元准勅祭十祭之内」と中央部に大きく「芝大神宮」と墨書きされ、その上から篆書体で「芝大神宮」と彫られた朱印が押印されています。
「元准勅祭十祭之内」の意味
「元准勅祭十祭之内」とは、「もとじゅんちょくさいしゃ」と読み、天皇が国家鎮護の祈願のため、勅使(ちょくし/天皇の代理の使い)が遣わされるほどの社格を有する神社のことを言います。
天皇は明治維新までは京都の御所にいましたが、明治時代になって明治天皇が「勅祭社」に准ずる神社として「准勅祭社」を制定しています。
「准勅祭社」は全部で12社あったのですが、1870年(明治3年)9月1日に「准勅祭社」の制度が廃止されると、これが後に2社減って10社として存立させる方向になり、現今、「東京十社」と呼ばれるに至っています。
奉拝の意味
奉拝とは、「つつしんで拝むこと」です。芝神明の神明とは、天皇の祖神であり、日本国民の大祖神(おほおやかみ)でもある「天照大御神」のことを指し、広義には天照大御神を奉斎した神社のことです。
②「日光杉並木古材の御朱印帳」を購入したときにすでに書かれている御朱印
- 初穂料(値段):2500円(御朱印代込み)
この御朱印は下掲の「日光杉並木古材の御朱印帳」を購入した方のみが授与できる御朱印になりんす。
理由は御朱印帳の見開き1ページ目にすでに上掲の御朱印や「千木宮(ちぎばこ)」と書かれたロゴマークのような朱印と芝大神宮の平時の御朱印が押印されているからです。
芝大神宮の摩訶不思議な「千木筥」伝承
千木筥とは何かご存知ですか?
気になる方は目もくれませんが、芝大神宮の社務所(授与所)へ行くとド真ん中に法隆寺の百万塔のような形をしたパッと見ぃワケの分からない形状のものが置かれています。
実はこれが千木筥と呼ばれるものであり、「ちぎばこ」と読みます。なんと!この日本広しと言えどこの芝大神宮でしか取扱いの無い縁起物になります。
関連記事:法隆寺・百万塔(ひゃくまんとう)
千木筥とは?
千木筥とは、正式には「千器筥」と書くようです。千木筥とは真上から見て小判形をしたサイズ違いの3つの楕円形の竹製の器に、「青、緑、白(胡粉/ごふん)、丹(朱色)」で「藤の花」を描き、それを藁(わら)や藤のツルで縛り上げたものです。
これを昔は「千木器」と呼びならわし、「千木」の由来は神社の屋根上に突き出ているガンダムのVアンテナのような千木(ちぎ)を交換した時に、その古材でこの器を謹製したことから「千木器」と名付けられたようです。
この筥の使用方法としては、中に餅を盛りつけるために使用されたそうで、当初は「餅器(もちき)」と呼ばれたそうです。
これが時代を下りながら訛りが生じ、「もちき」→「ちき」→と変化し、最終的に現在の「ちぎばこ」に着地したとみられています。
芝大神宮では祭礼の折、この千木筥に季節の果物を盛って神前へお供えするのですが、古い時代でも、例えば一条天皇の御代(平安時代)では供御(くご/天子の食べ物)を盛りつける際に使用されていたそうです。ウフ
以上、これが芝大神宮と千木筥の由来になりますが、実は当宮とこの一条天皇に意外なつながりがあったことをあまり知られていません。
当宮の伝承によれば一条天皇の御代(平安時代)に創建されたとされ、創建された理由は、三重県 伊勢神宮の御厨(みくり/神前にささげる供物の保管場所)として、その鎮守社として神明社が祀られたようです。
伊勢神宮で使用されるお供え物は調理されて供進(供える)されますが、現在も同様に遠隔地にある神領から取り寄せた食材が使用されています。
つまり、この当時、現在の芝大神宮の周辺付近一帯が三重県 伊勢神宮の神領(社領)であったことになります。
おそらく一条天皇の御代に当地が選定され、伊勢神宮の内外宮から各々の神が勧請されて創祀されたものだと思われます。
なお、この事実は伊勢神宮に伝わる「神鳳鈔(じんぽうしょう)」に記述が残されています。神鳳鈔とは、早い話が全国の伊勢神宮の神領の一覧表のことです。
ちなみに現在の千木筥は、東京の郷土玩具の1つとして有名です。知ってましたか?
③「太良太良まつり(だらだらまつり)(9月)」の御朱印
令和3年バージョン
令和2年バージョン
令和元年バージョン
- 初穂料(値段):500円
この御朱印は例年9月11日〜21日まで執り行われる「ダラダラまつり(太良太良まつり)」を記念して授与される期間限定の御朱印になります。
他の御朱印と違うのが、左上に「太良太良まつり」と書かれた朱印が押印されているところです。
「太良太良まつり」は、すなわち「ダラダラまつり」のことです。漢字にすると何とも分かりにくい。
④「歳旦祭祈願(1月)」の御朱印
- 初穂料(値段):500円
この御朱印は毎年1月1日(正月元旦)に芝大神宮にて斎行される「歳旦祭祈願」を記念した期間限定授与の御朱印になります。
他の御朱印と一線を画す点が左上に「歳旦祭祈願」の朱印が押印されているところです。
⑤「東京十社めぐり」の御朱印
- 初穂料(値段):500円
「東京十社めぐり」とは下記の東京に鎮座する古社になりまする。
芝大神宮は「東京十社めぐり」に集録されていることから、「東京十社めぐり」の御朱印の授与も行なっています。
とは言え、頒布している御朱印は芝大神宮の平時で授与している御朱印と同じデザインになります。
なお、「東京十社めぐり」にはオリジナルの御朱印帳がありますので、其方を受付でお出しすることで御朱印を記帳していただけます。ウフ
⑥「朔日祈願」の御朱印(書き置きのみ)
- 初穂料(値段):500円
朔日祈願とは、その名の通り、毎月1日に芝大神宮で執り行う祭礼の1つです。その朔日祈願の日に限定授与している御朱印になります。
御朱印を拝受した方は漏れなく、御朱印帳に挟む栞(しおり)と生姜飴をいただけます。
栞は結構、デザインに凝っており、オモテ面には「芝大神宮」、ウラ面には「幸福守護 道中安寧」印字されたカラフルふるふるコノヤローな栞です。
⑦番外「讃岐小白稲荷神社」の御朱印(境外、兼務社)
- 初穂料(値段):300円
この御朱印は芝大神宮の境外にある「讃岐小白稲荷神社(さぬきこはくいなりじんじゃ)」の御朱印になります。讃岐小白稲荷神社には神主さんがおられるようですが、不在がちなため、代わりに御朱印の授与を芝大神宮が代行で行なっています。⬆️「讃岐小白稲荷神社」の場所(地図)
上掲の地図をご覧いただければ一目瞭然ですが、芝大神宮から徒歩約10分の場所に位置します。
御朱印拝受のルールとしては、やはり参拝してからその証としていただくことになっていますので、わずか徒歩約10分の距離なので、ぜひ!実際に讃岐小白稲荷神社へもご参拝ください。⬆️讃岐小白稲荷神社の外観
讃岐小白稲荷神社の簡易的な歴史
讃岐小白稲荷神社の名前を聞いて、ややこしいと思った方もいると思われますが、この当社はもともと別の場所にあった「讃岐稲荷」と「小白稲荷」が昭和時代に合祀されたことにより、讃岐小白稲荷神社という名前になっています。
主祭神は稲荷系なので倉稲魂神(うかのみたまのかみ)になります。すなわち、京都伏見稲荷大社で祭祀される稲荷大神のことを指します。
芝大神宮の御朱印を拝受すれば生姜飴と栞風のお守りがいただける!
芝大神宮の御朱印を拝受した時に生姜飴と栞風のお守りが拝受した方全員に漏れなく生姜飴と御朱印帳に挟む栞(しおり)がいただけます。
飴ちゃんといただけると童心に返り咲くことができ、ちょっとクソみたいなスキップを踏んでみたくなりんす。(上掲、写真参照)
芝大神宮の御朱印の特徴
芝大神宮の御朱印の大きな特徴として、日付が入っていないことが挙げられます。
上掲の御朱印の日付の部分をご覧になれば一目瞭然でお分かりいただけると思いますが、月名しか入っていません。
御朱印はどこで・いついただける?「値段(初穂料)・授与場所と授与時間」
授与場所
- 芝大神宮境内の授与所(社務所)
値段(初穂料)
- 芝大神宮の御朱印は500円
- 境外管理社「讃岐小白稲荷神社」の御朱印は300円
御朱印の受付時間(営業時間)
- 8時30分〜17時まで
【補足】ご祈祷・結婚式の挙行時間
- 御祈祷の受付時間:9時~16時30分
- 神前結婚式の受付時間:10時〜16時30分
公式サイト
社務所の場所(地図)
御朱印授与所(社務所)の混雑状況・混雑回避策
芝大神宮の境内は平時の土日祝はスッキリと景色が見渡せるほど空いています。
したがって窓口が混雑することは、ほぼありません。
待ち時間があったとしても10分〜15分程度です。
上掲の写真は日曜日昼下がりの境内の様子です。
ただ、これがGWやシルバーウィークなどの連休や、例大祭(9月11~21日/だらだら祭り)になるともう少しかかるとは思われますが、それでも待って20分を見込んでおけば良さそうです。
ただ、正月三が日は覚悟が必要です。連休よりも待ち時間がかかると考えて30分くらいでしょうか。
芝大神宮は番号制ではなく、対面での授受となり、その場で並ぶスタイルになりますので、列に並ぶことになります。
少しでも混雑を避けたい!
芝大神宮は平時はそれほど混雑はありませんが、連休や正月三が日の混雑回避としては以下のような対策を参考までにご紹介しておきます。
- 開門から9時30分頃までに訪れる
- 正月、ゴールデンウィーク、お盆などの連休を避ける
- 例大祭、桜、アジサイ、紅葉時期や芝公園でのイベントなど、芝大神宮が混雑する時期を避ける
- 特別な行事・祭礼がある日を避ける
【豆知識】御朱印の歴史や由来
寺社をめぐって御朱印を集めるのがブームとなっていますが、あなたは御朱印についてどれくらいご存知でしょうか。
以下のページ↓では、御朱印の歴史や呼び方、御朱印をいただく時のマナーなどについて詳しくまとめていますので、これから御朱印集めをされる方は、ぜひ!ご一読ください。