靖国神社「神池庭園」

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靖国神社「神池庭園」

靖国神社に、日本庭園があるのをご存知でしたか?

全国有数の優れた庭園とも言われる靖国神社の「神池庭園」は、なんと無料で見学できます。

本殿の後ろ側、境内の奥にあり、普段は訪れる人もまばらで静かな庭園ですが、ベンチや東屋もあるので、散歩途中の休憩にはぴったりの場所ですよ。

読み方

  • しんちていえん
造園年

  • 1872年(明治5年)~
作者

  • 不明
入園料

  • 無料
開園時間

  • 靖国神社の開門・閉門時間に準ずる

靖国神社の開門・閉門時間

・開門時間:6時(通年)
・閉門時間
 1、2、11、12月:17時
 3月~10月:18時

靖国神社の拝観時間、拝観料、祈祷受付などについては、当サイト靖国神社の「拝観時間(開門時間・閉門時間)・拝観料・祈祷/祈願(お祓い)の受付時間と初穂料(料金)・アクセス・駐車場など」でご紹介しています。

靖国神社「神池庭園」の歴史(由来)

靖国神社の神池庭園は、明治時代の初めに造られた池泉回遊式の庭園です。

造園は1872年(明治5年)に始まり、1878年(明治11年)には滝石組が完成、さらに1904年(明治37年)には2つの中島も築かれました。

靖国神社の創建は1869年(明治2年)とされますが、当初の社殿は仮殿で、現在の本殿が竣工したのは3年後の1872年(明治5年)ですので、本殿の竣工と共に庭園の造園が始まったということになります。

1923年(大正12年)の関東大震災の際には、この神池から水を引いて付近の火事の消火活動をしたということです。

庭園の傍らには、3軒の茶室があります。

行雲亭は、1933年(昭和8年)に「靖国刀」と呼ばれる軍刀を作る鍛錬所として竣工し、1987年(昭和62年)に改装して茶室とした建物です。

また、1958年(昭和33年)には靖泉亭、1961年(昭和36年)には洗心亭という2軒の茶室が建てられました。

洗心亭

庭園自体は長い間手入れが行き届かず荒廃していましたが、1999年(平成11年)から、日本庭園研究会会長の吉河功(よしかわいさお)氏の監督により、復元工事が行われました。
※吉河氏は2000年以降、靖国神社内苑整備事業総責任者として活動しており、神池庭園の作庭・石組を始め、茶室「洗心亭」の前庭・露地や、到着殿の枯山水庭園もてがけています。

復元工事の際に、明治初期に造園された時の姿が解明されたことにより、設計(池や島の配置、橋の架け方など)や石組が素晴らしく、明治時代を代表する名園として評価されています。

基本的には元の姿を蘇らせる復元工事でしたが、この時には西南の入り江に新たに「隠れ滝」を設け、その滝から池へ、新鮮な水を流し入れています。

2000年(平成12年)から翌年にかけては靖泉亭と洗心亭の修復工事が行われました。

池泉回遊式庭園とは

中央に築いた池の周りを歩いて散策できるようにした庭園

靖国神社「神池庭園」の見どころ

神池庭園には、庭園を1周できる散策路が設けられています。

飛び石や石橋を渡りながら、春の桜、初夏の新緑やアジサイ、秋の彼岸花や紅葉を愛でてみませんか?

数分で回り切れる広さなので、ぜひ気軽に立ち寄ってみてください。

神池庭園の航空写真

花崗岩の直橋(切石橋)

中島の東側にある花崗岩の直橋は6m以上あり、切石橋としては日本一の長さを誇ります。

中島中央にある阿波青石(あわあおいし)の切石橋も、花崗岩の橋とはまた違う趣きがあります。

右側が花崗岩の橋、左側が阿波青石の橋

※平塚総合公園の日本庭園にある切石橋が日本一とも言われていますが、6m超えとなるといずれにしても「日本最長級」ではあります。

滝石組

庭園の北西側の隅にしつらえられた滝石組(たきいわぐみ)は、この神池庭園の主役の1つです。

滝石組とは、その名の通り、石や岩を組み上げ、水を落として滝に仕立てたものです。

巨石を中心としながら様々な大きさや形の石を巧みに積み上げた見事な滝石組で、左上には獅子の頭をイメージしたと思われる奇石が配されているという、珍しい意匠が見られます。

その石組の奥に、小さいながら力強く滝が流れ落ちており、滝の周辺では、木々の葉が青々と茂る山奥に来てしまったような雰囲気が漂っています。

近くまで行くことはできませんが、中島からでも、その水音を聞くことができますよ。

なお、この滝石組を流れる水は、当初は四谷から玉川上水を引いていたと考えらえています。

玉川上水とは

江戸時代、多摩川の水を江戸市中に供給するために築かれた水路で、全長は約43㎞。
1653年(承応2年)4月着工、11月開通(諸説あり)。

州浜・岩島

神池には2つの中島があります。

大きな方の中島の南側には、鬼怒川石を用いて復元されたという州浜(石浜)が築かれ、水辺の景色をより豊かに見せてくれます。

中島の州浜

池の中に配された岩島(石組)にもご注目ください。

南側(滝と反対側)の中央にある岩島は蓬莱岩島(ほうらいがんとう)とも呼ばれ、どの角度から見ても美しく見えるという「八方正面」ですので、橋や中島の上から、また、ぐるっと回って東屋からなど、色々な角度から見てみてください。

この岩島が遠近感を強調し、庭園の美しさを引き立てているのがわかります。

手前に岩島、向こう側に2つの中島と切石橋を望む

州浜とは

州浜とは、池のほとりに穏やかな勾配を付け、石を敷き詰めた部分を言います。
護岸のための手法であると同時に、時に海岸を表現するものでもあります。
これは、日本庭園の池はしばしば海を模して造られるためです。

3軒の茶室

戦後、昭和30年代に建てられた3軒の茶室も、神池庭園の景色の一部となっています。

いずれも通常は非公開ですが、茶道教室や茶会の会場となっています

靖国神社の茶室については、当サイトの以下のページ↓でご紹介しています!

靖国神社の茶室「行雲亭」と裏千家茶道教室
靖国神社の茶室「洗心亭」「靖泉亭」

軍人勅諭の碑

庭園を一通り見て、本殿霊璽簿奉安殿の真後ろを通り、南門方面へ向かう途中に、「軍人勅諭の碑」があります。

軍人勅諭とは、1882年(明治15年)に明治天皇が陸海軍人たちに下賜した5か条から成る「軍人の心得」で、1905年(明治38年)に書家の土肥直康が筆を執っていましたが、諸々の事情により、碑が有志の力で奉納されたのは1975年(昭和50年)でした。

遠くからではよく見えませんが、近づくと文字が彫られているのがわかります。

軍人勅諭とは

制式には「陸海軍軍人に賜はりたる敕諭」といい、主文では忠節・礼儀・武勇・信義・質素の5つの徳目を説いています。


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憲兵之碑(守護憲兵之碑)

戦前・戦中、靖国神社には憲兵隊と呼ばれる将兵たちが常駐し、1923年(大正12年)の関東大震災や、1945年(昭和20年)の大空襲の際にも、社殿を命がけで守りました。

その功績を後世に伝えるため、靖国神社創建100周年にあたる1969年(昭和44年)4月に、全国憲友連合会より、こちらの石碑が奉納されました。

その後、1993年(平成5年)の同会創立40周年にあたっては、記念事業の一環として、会員一同より憲兵之碑および靖国神社の社頭が永遠に守り保たれることを願い、多額の基金が寄せられました。

憲兵とは

憲兵とは、軍(主に陸軍)組織の中で警察活動を行う特殊部隊です。
旧日本陸軍における憲兵は、1881年(明治14年)に創設されました。
本来は軍事に関する警察行為を任務としていますが、1890年代には一般警察の任務にまで手を伸ばし、大正時代後半には思想弾圧や公安対策も行うようになるなど、終戦まで強い権力を持っていました。
また、太平洋戦争中は、朝鮮や台湾の植民地化にあたり、現地の治安維持にもあたっていました。

池の献納鯉

池の中を自由に泳ぎ回る黒、赤、黄などのカラフルな鯉たちは、上越新幹線開通記念と、御祭神のご冥福・国土の豊穣祈願を兼ね、1982年(昭和57年)に新潟県靖国神社錦鯉献納奉賛会より献納されました。

東屋には鯉のえさの自動販売機が設置されているので、100円でえさを1箱買い、鯉たちとのたわむれを楽しむのも良いでしょう。

※えさの販売は土日祝日限定となっている場合があります。

新潟県の錦鯉とは

その美しさから、「泳ぐ芸術品」「泳ぐ宝石」などとも言われる錦鯉の発祥地は、新潟県中央部の山古志郷(現在は小千谷市、長岡市などに分村)とされています。
江戸時代の中頃に、突然変異したマゴイを観賞用としたのが始まりで、その後、紅白や3色のものが生産されるようになり、今では世界にも多くの愛好家がいます。

神池庭園は休憩にも最適!

神池庭園には、東屋やベンチが設置されているので、散策途中には休憩もできます。

また、神池庭園から南門へ向かう小路沿いにもたくさんのベンチがあります。

日頃の運動不足解消も兼ね、広い靖国神社の境内を散策してみてはいかがでしょうか。

境内奥(神池庭園~南門)の小路

靖国神社「神池庭園」の場所

神池庭園は、靖国神社境内の最も奥に位置しています。

参集殿と遊就館の間を通り、まっすぐ進むと突き当りが庭園です。

そのまま道に沿って行くと、鎮霊社・元宮前を通って南門の前に出ます。

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