靖国神社「拝殿」

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靖国神社「拝殿」

読み方

  • はいでん
造営年

  • 1901年(明治34年)
建築様式(造り)

  • 入母屋造、前面3間向拝付き(唐破風付き)
大きさ

  • 桁行7間、梁間5間
屋根の造り

  • 銅版葺

靖国神社「拝殿」の歴史・由来

靖国神社の前身となる招魂社は1869年(明治2年)に創建され、現在の本殿は、1872年(明治5年)に造立されました。

当初は拝殿はなく、鳥居をくぐると正面に本殿が建っていましたが、1901年(明治34年)に、本殿を設計した建築家の伊藤平左衛門の設計により、拝殿が造立されました。

創建当時の靖国神社拝殿

画像引用元:靖国神社

大正から昭和にかけて、都内各地に大きな被害をもたらした1923年(大正12年)の関東大震災、および、1945年(昭和20年)の東京大空襲では、境内の一部に影響はあったものの、本殿、拝殿など大部分の建物は無事でした。

その後、1989年(平成元年)には「昭和の大修築」に合わせて、拝殿屋根の葺き替え工事が行われました。

最近では、2019年(令和元年)の靖国神社創建150年に向けた記念事業の一環で、前回の補修から30年が経過し劣化した、屋根や建物内部の錺金物(かざりかなもの)の補修工事が行われました。

また、耐震補強工事や、拝殿から本殿にかけての消防設備全般の改善工事も実施されました。

靖国神社「拝殿」の建築様式(造り)と見どころ

※靖国神社では、中門鳥居内の写真撮影は禁止となっています。当サイトの写真は、お借りしたものです。

直線的でシンプルな本殿に対し、拝殿は美しい曲線が目を引く優美な唐破風が特徴の、入母屋造(いりもやづくり)の建物です。

入母屋造とは、四方向に傾斜面のある寄棟造(寄棟屋根・四注屋根)の上に、本を半開きにして伏せたような形状の切妻造(切妻屋根)を乗せた形の屋根、あるいは、入母屋造の屋根を持つ建造物のことを言います。

つまり、入母屋造の屋根は、上層は前後二方向、下層は四方向に傾斜面がある、やや複雑な形をしています。

拝殿を上から見たところ

入母屋造は仏教寺院の建築や城郭建築でよく見られる様式ですが、この靖国神社の拝殿のように、一部の神社にも採用されています。

靖国神社の拝殿の屋根の一番の特徴は、この入母屋造の屋根に、三間(柱の間が3つ分の幅)の大きな向拝(こうはい・ごはい)と呼ばれる庇があり、さらにその向拝に唐破風が付いているという点にあります。

なお、拝殿は本殿よりも大きく造られるのが普通です。

靖国神社の場合、本殿は桁行3間、梁間6間で、拝殿は桁行7間、梁間5間です。

拝殿の横幅が本殿の倍以上あるため、正面から見ると、本殿は拝殿にすっぽりと隠れてしまいます。

「間(けん)」とは、柱と柱の間のことですので、この拝殿の場合は、柱8本分の横幅と、柱6本分の奥行きを持つ建物ということになります。

なお、拝殿は本殿と回廊でつながっており、回廊にも唐破風が付いています。


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 幕の色は2種類

拝殿の重厚な破風を支える柱には、菊紋があしらわれた白い幕が巻かれています。

この幕は、春秋例大祭、みたま祭、新年祭など大きな行事がある場合には、紫色のものにつけ替えられます。

行事がある日に訪れたら、幕の色にも注目してご覧ください。

 拝殿隣の行幸門

拝殿の隣には、行幸門(ぎょうこうもん)と呼ばれる、今は閉ざされた門があります。

拝殿と同じく唐破風の付いたこの門は、天皇が行幸される際に、馬や車で本殿前まで行けるように設けられたものです。

明治天皇、大正天皇、昭和天皇は在位中に、上皇陛下は皇太子時代に、いずれも複数回、靖国神社に参拝されています。

 拝殿の大太鼓

画像引用元:靖国神社Instagram「靖國神社にまつわる150のこと」

外から見える位置ではありませんが、拝殿には大きな太鼓が置いてあります。

靖国神社境内と周辺地域に時刻を知らせるこの大太鼓は、1945年(昭和20年)に大日本青年団(現・ボーイスカウト連盟)から奉納されたものです。

開門・閉門時には21回、8時と15時に9回、打ち鳴らされます。

忠義・忠節を尽くし、国から受けた恩に報いるという意味の「盡忠報國(じんちゅうほうこく、尽忠報国)という言葉が刻まれています。

靖国神社「拝殿」での参拝(拝礼)方法

靖国神社は一般的な神社と同じく、「二拝(礼)・二拍手・一拝(礼)」で参拝します。

拝殿の前に賽銭箱があるので、まずはお賽銭をあげ、お辞儀と拍手でお参りします。

拝殿の内部には通常入れませんが、遺族会などの団体参拝や、崇敬者有志らによる詩吟・合唱などの奉納が行われていることもあります。

拝殿の向こう側にある本殿に昇殿しての参拝や、各種御祈祷(祈願)は、拝殿の右手前にある参集殿で申し込めます。

靖国神社「拝殿」の場所

画像引用元:靖国神社

第一鳥居、第二鳥居、中門鳥居をくぐった先が拝殿で、本殿はその奥に建っています。

通常はこちらの拝殿前でお参りします。

靖国神社境内全域の案内図は、靖国神社ホームページでご覧になれます。

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