妙定院をご存知ですか?
芝丸山古墳の足元にありながら、かつての赤羽川(現在の古川)沿いにヒッソリと佇む寺院です。
境内の約半分が墓地ということもあり、見どころと呼べるスポットは少数ですが、妙定院も徳川家将軍家ゆかりの寺院であった経緯から、現在でも境内にはその名残が残されています。
そのうちの1つとなるのが御朱印です。
以下ではこの妙定院の御朱印や受付時間(授与時間)やお布施(値段)と併せて、授与時間(受付時間)をご紹介しています。
妙定院の御朱印の種類一覧!
妙定院でいただける御朱印(2種類)
①「圓行大師法然上人東都二十二霊場第一番札所」の御朱印
②「圓行大師法然上人東都二十五ヶ所霊場第一番札所」の御朱印
③「御開帳記念(東京都文化財ウィーク/妙定院展)」の御朱印(※期間限定)
それでは以下にて写真付きでご紹介します!
妙定院でいただける御朱印の種類・初穂料(値段)
妙定院の境内寺務所(授与所)では合計2種類の御朱印をいただくことができます。
①「圓行大師法然上人東都二十五ヶ所霊場第一番札所(円行大師)」の御朱印
- 初穂料(値段):300円
- 授与場所:寺務所
こちらの御朱印は現在、妙定院で通常頒布されている御朱印になりんす。
「円行大師(えんぎょうだいし)」とは浄土宗の開祖である法然上人のことです。
右上には「奉拝」と墨書きされ、圓行大師法然上人東都二十二霊場第一番 の朱印が押印されています。
左上には三つ葉葵の徳川紋と「徳川九代将軍家重公尊牌所」の朱印があり、左下には「芝公園 妙定院」の朱印と「妙定院」の墨書きがあります。
妙定院は徳川九代目将軍家重公を開基として創建した経緯から、家重ゆかりの寺院でもありんす。
中央の円形の朱印の字体の意味
中央の円形の朱印は「三宝印(さんぼういん)」と呼ばれるものであり、内部字体少し読みづらいのですが「佛法僧宝(ぶっぽうそうほう)」と書かれています。
佛法僧宝の「佛法僧」とは、仏教においてもっとも根本的な理念であり、それを”宝”とする教理です。
- 仏‥釈迦のこと。
- 法‥釈迦の教え。
- 僧‥仏(釈迦)の教えを学ぶこと(弟子)。
②「圓行大師法然上人東都二十五ヶ所霊場第一番札所(南無阿弥陀佛)」の御朱印
コチラの御朱印は通常頒布されていない御朱印になりんすので、拝受されたい方はお聞きになってみてください。
妙定院では御本尊として快慶作と伝わる阿弥陀如来坐像を奉斎することから中央に「南無阿弥陀佛」が墨書きされ、阿弥陀如来を示す梵字の押印がありんす。
注目すべきは梵字の下の模様ですが、これは梵字と一体になってハス(蓮)が表現されている点です。
阿弥陀仏は西方浄土にて蓮の上に座するとされることから、梵字を蓮(ハス)の雌しべ/雄しべに見立て、その下に蓮の花弁と萼(がく)を描いて阿弥陀仏が座する一輪の蓮を表現しています。
右上には「圓行大師法然上人東都二十五ヶ所霊場第一番」の朱印、左上には上述したように九代将軍家重公の朱印がありんす。
左下の朱印は「三緑山 妙定院」と書かれています。妙定院は目と鼻の先に位置する増上寺の塔頭(たっちゅう/子院)になりんすので、それを示す「三緑山」の山号が入っています。
- 初穂料(値段):300円
- 授与場所:寺務所
【補足】圓行大師法然上人東都二十五ヶ所霊場とは?
圓行大師法然上人東都二十五ヶ所霊場巡りは、江戸中期の宝暦年間(1751〜1764年)初頭に廓誉順起(京都如来寺)が発起し、1762年(宝暦12年)に順阿霊沢(大阪恋西庵)が開創した法然上人の霊跡を巡拝する霊場めぐりです。
同系統の「甲賀組第一部法然上人二十五霊場」では、1766年(明和3年)に開設されたと説明されています。
いずれにせよ、1762年か1766年の江戸中期に開始された巡礼巡りとなりんすが、一時期、衰退し、再び1974年(昭和49年)に再興されています。
1762年(宝暦12年)に開設された理由
1762年(宝暦12年)は、なんと言っても法然上人の550回忌の年にあたることから、これを奉祝する意味合いで開設されています。
1974年(昭和49年)に再興された理由
1974年(昭和49年)は、なんと言っても法然上人の800回忌の年にあたることから、これを奉祝する意味合いで再興されています。
25霊場の数字”25”の意味
25つの霊場が定められた理由は単に法然上人の霊跡が25あったからではなく、来迎二十五菩薩の”25”が由来になっています。
来迎二十五菩薩とは、阿弥陀如来が臨終の際に訪れる時に随行させる25の菩薩のことです。
法然上人二十五霊場巡りには「写し霊場」が多数ある
法然上人二十五霊場巡りには、止むを得ない事情で遠方まで赴くことのできない方のために「写し霊場」という二十五霊場の御砂を撒くことで、仮の二十五霊場とした寺院も幾つかありんすよ。
ただし、写し霊場は江戸時代に盛んに行われた是正処置のようなものであり、時代の変遷と共に記録から失われ、現在では写し霊場と耳にする機会は少なくなっています。
法然上人二十五霊場巡りは浄土宗の寺院だけではない
法然上人二十五霊場巡りは法然上人の霊跡をめぐ霊場めぐりになりんすので、浄土宗だけではなく、他の宗派の寺院も霊場に組み込まれています。
- 他の宗派:真言宗、天台宗、華厳宗、和宗、北法相宗
妙定院の期間限定の御朱印
③「御開帳記念(東京都文化財ウィーク/妙定院展)」の御朱印(※期間限定)
東京都では年に一度、文化の日(11月初週)を含めた前後1週間に「東京都文化財ウィーク」という都内の主要な神社仏閣・施設において文化財を一斉公開するイベントを催しています。
文化財ウィーク期間中は、当妙定院においても境内の土蔵などに収蔵される宝物類を「妙定院展」と銘打って公開していますが、なんとぉぅ!公開された品々に由来した御朱印を文化財ウィークの期間限定で特別授与しています。
なお、公開されるお宝は毎年、同じとは限りません。‥ということは、毎年、御朱印が変わることもあるということです。
- 例:阿弥陀来迎図(令和元年度)、善光寺如来(平成27年度)
御朱印の構図(デザイン)は上述したものとほぼ同じで右上に「25ヶ所霊場 第一番」の朱印ではなく、「御開帳記念」と書かれた朱印が押印されます。
画像引用先: @magic_music_moment
メインとなる中央の墨書きは、上記、「阿弥陀如来迎図」や「善光寺如来」などの出陳される宝物に応じた墨書きがされます。
- 初穂料(値段):300円
- 授与場所:寺務所
その他の期間限定の御朱印は付近に位置する宝珠院や増上寺でも授与されています。
御朱印はどこで・いついただける?「値段(初穂料)・授与場所と授与時間」
授与場所
- 妙定院境内の授与所(寺務所)
妙定院の境内に入って左を向くと上掲の写真のような自動ドア付きの建物が見えます。この自動ドアから入って左側スグに受付がありんすが、ここで御朱印の受付をされています。
自動ドアの建物に来るまでの途中、正面入った所に本堂がありんすが、妙定院は本堂を一般開放されていませんので、まずは閉扉された本堂の扉前で内部に座する御本尊に対して手を合わせてから御朱印を拝受する流れです。
⬆️本堂の外観
御朱印の受付時間(営業時間)
- 9時〜16時00分頃まで
※境内の開堂時間はおおむね朝6時頃から18時頃までです。18時を過ぎると閉門します。
公式サイト
:http://www.myojoin.or.jp/index.htm
寺務所(授与所)の場所(地図)
御朱印授与所(社務所)の混雑状況・混雑回避策
妙定院は境内の過半数が墓地ということや、外観的且つ、場所的に存在を知らない方が多いことからそれほど混雑はしていません。
境内入口から入ると目の前に本堂がそびえ立ち、その本堂の前方周辺が境内と呼べる場所になりんす。
GWやシルバーウィークなどの連休になっても混雑はほぼ皆無だと思われますが、一般向けのお墓がありますので、お彼岸やお盆シーズンはお墓参りの方々で混雑するかもしれません。
なお、正月三が日の開堂時間(営業時間)も開堂しているとのことですが、詳細については当院までお問い合わせください。
妙定院の場所と交通アクセス(最寄駅など)
- 地下鉄:三田線/芝公園駅下車(A4出口)徒歩4分
- 地下鉄:大江戸線/赤羽橋駅下車(赤羽橋口) 徒歩1分
- JR:浜松町駅下車 徒歩15分
- モノレール:浜松町駅下車 徒歩15分
- バス:都06/渋谷駅~赤羽橋(~新橋駅)など、赤羽橋駅前下車
- 車:首都高速道路芝公園出口1分
妙定院の所在地・電話など
- 住所:東京都港区芝公園4丁目9番8号
- 電話番号:03-5777-2111
【豆知識】御朱印の歴史や由来
寺社をめぐって御朱印を集めるのがブームとなっていますが、あなたは御朱印についてどれくらいご存知でしょうか。
以下のページ↓では、御朱印の歴史や呼び方、御朱印をいただく時のマナーなどについて詳しくまとめていますので、これから御朱印集めをされる方は、ぜひ!ご一読ください。
妙定院の付近周辺の見どころ一覧
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