靖国神社「第二鳥居(青銅大鳥居)」
読み方
- だいにとりい
造営年
- 1887年(明治20年)
建築様式(造り)・材質
- 陵墓鳥居、青銅製
大きさ(高さ)
- 約15m
靖国神社「第二鳥居」の歴史・由来
1887年(明治20年)に完成した第二鳥居は、「青銅大鳥居」とも呼ばれ、靖国神社境内に4基ある鳥居の中で最も長い歴史を持ちます。
アジア最大級の規模を誇った大阪砲兵工廠(おおさかほうへいこうしょう)の反射炉で、当時の最先端技術を駆使して制作されました。
一切の継ぎ目がない長く太い柱は、この鳥居が当時の高度な技術の産物であることを表しています。
大阪砲兵工廠は火砲・戦車などを開発・製造する軍事工場でしたが、橋や水道管など、民間の発注も受けていました。
靖国神社「第二鳥居」の様式(特徴)と見どころ
靖国神社「第二鳥居」の様式(特徴)
靖国神社の鳥居は、どれも材質や様式が少しずつ異なり、同じものはありません。
第二鳥居は、青銅製で、笠木(かさぎ)に反増(そりまし)と呼ばれる湾曲が付いていない、「神明鳥居(しんめいとりい)」の一種です。
青銅製なのでやや青っぽく、錆の色が見える耐候性鋼(たいこうせいこう)製の第一鳥居とは色が違います。
形は「靖国鳥居」という種類に分類される第一鳥居(大鳥居)に似ていますが、靖国鳥居は貫(ぬき)の断面が長方形であるのに対し、第二鳥居の部材の断面はすべて円形または楕円形です。
このような鳥居は、大きなくくりですと「神明鳥居(丸貫・青銅製)」、もう少し的を絞ると「陵墓鳥居」などと称されます。
名前の通り、各地の天皇陵や古墳の鳥居として比較的よく見られる形の鳥居ですが、神社の鳥居としてはあまり多くないようです。
「陵墓鳥居」の主な特徴をまとめると、以下のようになります。
靖国神社の第二鳥居は、青銅製の鳥居としては日本最大と言われており、高さは約15mあります。
紙幣にも描かれた鳥居
かつて、靖国神社の第二鳥居手前から、第二鳥居とその向こうの神門を望んだ眺めが描かれた紙幣がありました。
1942年(昭和17年)に発行された50銭紙幣で、右上には金鵄(きんし)が舞い、背景には靖国神社の象徴でもある桜の花が描かれています。
時期(前期・後期)により多少のデザインの変更はありましたが、戦後1948年(昭和23年)まで発行されました。
金鵄とは:
金鵄は『日本書紀』に登場する金色の鵄(トビ)で、初代神武天皇の日本建国を助けたとされています。
靖国神社「大手水舎」
第二鳥居をくぐるとすぐ左手に、大手水舎(おおてみずしゃ)があります。
これは、1940年(昭和15年)に在米日本人兵役義務者会から奉納されたものです。
屋根は神門や拝殿、本殿と同じ銅板葺、手水盤は重さ18t以上の花崗岩で作られています。
参拝の際には、こちらで手と口を清めてください。
なお、以前この場所には、神社創建の年1869年(明治2年)に津藩から奉納された手水盤がありましたが、現在は参集殿内に移され、昇殿参拝をする人が使うようになっています。
手水舎で手口を清める手順
①右手で柄杓(ひしゃく)に水を汲み、左手にかけ清めます
②杓子を左手に持ちかえて、右手に水をかけ清めます
③再び柄杓を右手で持ちその水を口に含みすすぎ清めます
④もう一度左手に水をかけます
⑤柄杓を建てて柄に水を流してから、元の位置に正しく柄杓を伏せて戻します
靖国神社「第二鳥居」の場所
靖国神社の第二鳥居は、第一鳥居から約400mのところにあります。
参道には、第一鳥居、第二鳥居、神門、中門鳥居が一直線に並んでいます。
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