靖国神社の茶室「洗心亭」「靖泉亭」
こちらのページでは、靖国神社にある2軒の茶室「洗心亭」と「靖泉亭」について、ご紹介します。
2軒とも、通常、内部は非公開ですが、各流派の茶会などで使用されています。
靖国神社の茶室「洗心亭」
読み方
- せんしんてい
造立年
- 1961年(昭和36年)
※2001年(平成13年)修復工事
洗心亭と靖泉亭の2軒の茶室は、名匠と言われた数奇屋大工・木村清兵衛が手掛け、裏千家第14代家元・淡々斎(たんたんさい)が靖国神社に寄贈したものです。
洗心亭は、神池庭園を通り過ぎたところに入口があり、奥まったところに建物が建っています。
洗心亭の露地や、開放的な縁側から望める前庭は、神池庭園の復元工事の指揮をした日本庭園研究会会長の吉河功(よしかわいさお)氏が手掛けています。
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靖国神社の茶室「靖泉亭」
読み方
- せいせんてい
造立年
- 1958年(昭和33年)
※2001年(平成13年)修復工事
※千代田区景観まちづくり重要物件指定
靖泉亭の入口は、神池庭園内にあります。
神池庭園の池にかかる石切橋を渡ると、中島から靖泉亭へ向かう橋が架かっています。
神池庭園が、そのまま茶室の庭のようになっており、室内から池を眺めることができます。
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靖国神社の本殿、拝殿、遊就館、能楽堂などと共に千代田区景観まちづくり重要物件に指定されている建物そのものの外観は、後ろ側に回った方がよく確認できます。
靖国神社で茶道を楽しむには?
靖国神社の茶室の内部はいずれも、通常は非公開となっていますが、各流派の茶道教室や大学の茶道部の茶会が頻繁に催されています。
基本的には会員の方や招待券をお持ちの方が対象になりますが、飛び入り参加ができる場合もあります。
また、桜の季節や祭事の際に、野点(のだて)といって、屋外で茶道を楽しむ茶席が設けられることもあります。
もう1軒の茶室「行雲亭」では、曜日毎に講師を招き、裏千家茶道教室が開催されています。
行雲亭の歴史と茶道教室については、当サイト靖国神社の茶室「行雲亭」と裏千家茶道教室でご紹介しています。
【補足】靖国神社の献茶式
靖国神社では、毎年10月4日に、裏千家の家元による献茶式が行われています。
献茶式は、拝殿にてお茶をたて、御祭神に捧げる儀式で、例年、茶道関係者や靖国神社からの招待者数百名が参列しています。
儀式と昇殿参拝の後は、年により、洗心亭、靖泉亭、靖國会館、啓照館、能楽堂などで記念茶会が開かれます。
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また、毎年5月または6月には、宗徧流(そうへんりゅう)の家元による献茶式も行われています。
靖国神社の茶室「洗心亭」「靖泉亭」の場所
ご紹介した通り、「洗心亭」「靖泉亭」の2軒の茶室は、神池庭園の周りに建てられています。
参集殿と遊就館の間を通り、まっすぐ進むと突き当りが庭園です。
靖泉亭へは、池にかかる切石橋を渡って行きます。